GMOコインでOPメインネット版ジパングコイン(ZPG)を買ってみた|国内初のL2上のゴールドRWA

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結論(先に言うと)

0.04404716 ZPG(1,000円分、2026年8月15日23:25:38約定)のジパングコイン(ZPG)を、GMOコインで購入しました。

証券会社でM&A業務にも携わってきた経験から見ると、裏付け資産(金地金)は発行元の三井物産デジタルコモディティーズがしっかりした体制で管理しており、その点は安心材料だと感じました。ただし、これはあくまで発行体である一企業を信頼する伝統的な管理体制であって、ブロックチェーン業界でよく語られる「誰でも検証できる」「特定の管理者に依存しない」というDAO的な発想とは異なる、という点は押さえておく必要があります。ジパングコインは「ブロックチェーン上で流通する」という技術的な新しさはあっても、裏付け資産の信頼性という点では従来型の証券化商品と同じ枠組みに立っている、と理解した方が実態に近いです。

今回あえてGMOコインを選んだのには理由があります。同じ「ジパングコイン」でも、取引所によって発行されているブロックチェーンが違うのです。bitFlyer・SBI VCトレードで扱われているZPGは、bitFlyer Blockchainのプライベートチェーン「miyabi」上で発行されている一方、GMOコインが2026年4月から取り扱っている版は、国内で初めてイーサリアムのレイヤー2「OPメインネット(Optimism)」上で発行されたバージョンです。このサイトのL2エコシステムカテゴリで扱ってきたArbitrum・Optimism・Baseの比較が、まさかゴールドの現物資産トークンとつながるとは思っていませんでした。

実際にやってみた(手順)

  1. GMOコインの口座開設(体験記「元証券マンが暗号資産取引所の口座開設を実際に比較してみた」参照。bitbank・SBI VC Tradeと比べて工程が多く、本人確認の入力項目も独特だった)
  2. 日本円の入金。SMBC(三井住友銀行)からGMOコインアプリ経由で入金しようとしたところ、SMBCダイレクトにログイン後、認証のための「SMBCアプリ起動」ボタンを押しても反応しなかった。Safariでブラウザ版のSMBCダイレクトから操作したところ問題なく完了した
  3. ログイン後、暗号資産の売買メニューから「ジパングコイン(ZPG)」を選択。販売所タブを開き、金額を指定して購入する画面に進んだ
  4. 販売所でZPGを購入。2026年8月15日23:25:38に約定し、0.04404716 ZPG(約定レート22,702.936円/ZPG)を1,000円で購入(約定ID: 1640725165)。1ZPGが金1gに近い価格になるよう設計されているため、この約定レートはほぼ当日の金相場そのものと見てよい
  5. 購入後、預入(入金)画面を確認すると、「ジパングコイン(ZPG)の預入は、OPメインネット(Optimism)のみに対応しています。Miyabilなどの他チェーンへは対応していないため、当社ではお客さまの残高に反映できません。」という注意書きが明記されていた。GMOコイン自身が、bitFlyer Blockchainの「miyabi」チェーンとは非対応であることを公式に明言している形で、取引所間でのチェーンの違いを裏付ける確実な証拠になった
  6. 購入後、「暗号資産預入・送付」画面の銘柄選択タブに、保有中の資産として「ZPG(ジパングコイン) 0.044…」と即座に反映されていた。GMOコインはカストディ形式(取引所側が資産を預かる方式)のため、残高としては保有数量のみが表示され、自分でウォレットのアドレスを直接操作するような画面にはなっていない。銘柄をクリックすると、預入用アドレス・送付先アドレスを入力する画面に遷移する

良かった点

  • 金額(円)を指定してそのままZPGを購入できる方式で、数量を自分で計算する必要がなく手軽だった(1,000円分を指定して購入)
  • 同じ銘柄でも取引所によって発行チェーンが異なるという事実を、実際の購入画面上で確認できたこと自体が、一般的な解説記事では得られない一次情報だった

気になった点・リスク

  • GMOコインは口座開設の時点で他社より工程が多く分かりにくかった(前述の体験記参照)ため、購入までの心理的なハードルもやや高めだった
  • 入金時にもつまずいた。SMBC(三井住友銀行)からGMOコインアプリ経由で入金しようとしたところ、SMBCダイレクトのアプリ認証ボタンが反応せず、Safariでブラウザ版を使ってようやく入金できた。アプリ経由の動線がスムーズに機能しない場面があるという点は、口座開設時の分かりにくさとあわせて、GMOコイン全体を通した傾向として書いておく価値がある
  • 購入確定時、購入ボタンを押してから6秒以内に確定ボタンを押すよう急かされた。これはGMOコインに限らず暗号資産の販売所全般に共通する「レートの有効期限」の仕組みで、常に変動する価格を数秒だけ保証し、その間に確定させる設計だと考えられる。初めて見ると急かされているようで戸惑うが、価格変動リスクから利用者・取引所双方を守るための一般的な仕様
  • 販売所のスプレッド(実質的な手数料)がはっきり確認できた。購入画面には売却価格22,127.065円と購入価格22,702.936円が同時に表示されており、その差額は575.871円(購入価格の約2.5%)。これがGMOコインの販売所が実際に取っているスプレッドで、板取引(取引所形式)のような「手数料無料」を謳う商品とは異なり、売買価格差という形で実質的なコストが発生している
  • 購入時、参考として東京金標準先物(東京金)を見ていたが、限月によって高低が入り乱れており、単純な比較ができなかった。直近限月の26/08限(当日02:31時点で22,350円)より、ZPGの約定レート(22,702.936円/ZPG、23:25時点)の方が高く、一方で期先の27/06限(当日06:00時点で22,960円)よりは安い、という中間の水準だった。ZPGはロンドン市場の金現物(スポット)価格に連動する設計である一方、東京金は国内の先物市場の価格であり、そもそも参照している市場が異なる上に、比較した3つの時刻(02:31・06:00・23:25)もバラバラなため、価格差の原因を先物・スポットの違いだけで断定することはできない。ただし前述のスプレッド(2.5%)を踏まえると、少なくとも一部は販売所の価格差によるものと考えられる
  • 同じ「ジパングコイン」という名称でも取引所によって発行チェーンが異なるため、取引所間でZPGを送金する際は対応チェーンを必ず確認する必要がある。実際にGMOコインの預入画面には「ジパングコイン(ZPG)の預入は、OPメインネット(Optimism)のみに対応しています。Miyabilなどの他チェーンへは対応していないため、当社ではお客さまの残高に反映できません。」と明記されており、bitFlyer・SBI VCトレード側のZPG(miyabiチェーン)をそのままGMOコインに送ると、反映されず実質的に資産を失うリスクがあることが公式に警告されている
  • ジパングコインはあくまで暗号資産(資金決済法上の扱い)であり、SBI証券の不動産STのような金商法上の有価証券とは規制上の位置づけが異なる。「RWAの法規制」で整理した通り、同じRWAでも裏付け資産・発行形態によって規制の重さが変わる

まとめ

実際に1,000円分のZPGを購入してみて感じたのは、「同じ金連動トークンでも、発行チェーンによって扱いやすさが変わる」という当たり前のようで見落としがちな点でした。GMOコインが2026年4月からOPメインネット版のZPGを扱い始めたこと自体は、パブリックチェーンであるOptimism上でゴールドのRWAが流通するという意味で、将来的にDeFiプロトコルなどと連携しやすくなる可能性を秘めています。証券会社時代の感覚で言えば、これは「証券保管振替機構のような閉じたインフラ」から「誰でもアクセスできるオープンなインフラ」へ資産が移行していくイメージに近く、中長期的にはプラスの変化だと感じます。

一方で、現時点ではGMOコインはカストディ形式で資産を預かる形になっており、ZPGを外部のウォレットやDeFiプロトコルへ実際に送金する経路はほぼ確立されていません。「パブリックチェーン上で発行されている」ことと、「パブリックチェーンの恩恵(自己管理・DeFi連携)を実際に享受できる」ことの間にはまだ距離があり、現状は従来の暗号資産取引所での保有とほとんど変わらない使い勝手だというのが率直な感想です。

RWAの基本的な仕組みについては「RWA(現実資産のトークン化)とは?仕組みと投資対象をわかりやすく解説」を、RWAの法規制については「元証券マンが見るRWAの法規制|金融商品としてどう扱われるのか」を、L2の違いについては「L2(レイヤー2)エコシステム比較|Arbitrum・Optimism・Baseの違い」もあわせてご覧ください。

GMOコインについては提携審査の結果、アフィリエイトリンクを設置できないこととなったため、ご利用の際は公式サイトから直接お申し込みください。

参考情報

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